鳥の落とし物2
「坊主。再開か。」
「早く決着をつけたいので。それだけだ。」
「そうか。」
手合わせをするのは自分に足りない物を探す、それが望み。
しかし、何回やっても見つからない。
武器がぶつかり合う音が響く。
後、どれだけ持つのか。
「終盤と言ってよいようだな、坊主。」
「まだ…私は…!」
「…。仕方ないようじゃな。」
「おい、あまりやりすぎると…!」
「女カ、久々に燃えてきておる。止めないでくれ。」
「…なら邪魔はしない。」
分かった。今。
私に足りない物。それは自分を信じる事。
ただただ勝ちたいと思っていたからいけなかったのだ。
「坊主。行くぞ!」
鈍い音が響く。
さっきより力が増している。この人は。
これが実力…。なら私も本気でいくしかないというのか。
「坊主も成長したのじゃな。」
「いつまでも子供ではないからな。」
「坊主も男になったな!」
「もとから男だ!」
「はは!!」
鳥は落とし物を見つけました。
それはとても大切な物で鳥は二度と落とさないようずっと自分のココロの中に入れておきました。
そして鳥はまた、長い旅のため羽ばたいてゆきました。